第329章

川崎正弘と――別れさせろ、って?

水原刃はぽかんとした。自分の耳が悪いのか、それとも理解がズレたのか。

「野呂栞。……どういう意味だ?」水原刃は、確認したほうがいいと思った。

野呂栞は、水原刃が脅しに屈したのだと勘違いしたらしい。鼻で笑い、「あんたともやしがどういう関係か、知らないとでも? 白井小鳥がどこにいるか、言うか言わないか――自分で決めなさい」

「……知ってるのか?」水原刃は眉をひそめた。野呂栞が知っているのは、自分と川崎正弘の親戚関係のことだと思い込んでいた。

その言葉が出た瞬間、事態はさらに厄介になる。

――今の、認めたも同然じゃないか。

野呂栞は頷く。「ええ。前か...

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